院長ブログ

マクドナルド

[医療・医学など]

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マクドナルドといえば、普通ハンバーガーでしょう。今日は産科婦人科学の世界におけるマクドナルドのお話をしましょう。

唐突かもしれませんが、子宮には頸部と体部があります。体部には月経をおこしたり、胎児を育てたりする大事な役割があることは皆さんもご存知かもしれません。マクドナルドにつながる頸部とてもも大切なのです。妊娠10ヶ月の間、胎児がでてこないようしっかり締まっていて、いざ出産のときは開いて赤ちゃんの通り道になるのです。

この頸部が妊娠途中で短くなったり、開いたりすると、流産や早産になります。それを防ぐ手術として、マクドナルト(M)とシロッカー(S)があります。左の写真のように、マクドナルドは出口をしばります。シロッカーは内子宮口といって頸部と体部の境界を締めます。SとMの違いがわかりますか。Sの方が根本的ですが、膀胱など周囲の組織を剥がしたりするため、大掛かりです。Mは姑息的ともいえますが、それなりに有効です。

手術の説明をしましたが、切迫流産や切迫早産の治療の基本は安静ですので、誤解のないようお願いします。

拙著「授かる」のあとがきにも記しましたが、私自身27年前子どもを28週で早産させてしまいました。なんとか育って欲しいという祈りが通じて成人してくれ、神様に感謝していますが、患者さんのためにはころばぬ先の杖にならなくてはと考える次第です。

2009年01月20日 23:59 [医療・医学など]

1月19日

[プライベート]

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昨日に引き続き、何の日シリーズ。今日1月19日は何の日でしょう。

ある方の誕生日です。だれだかわかった方は私と同じ趣味をもっておられます。ヒントは左の写真にあります。

CDですよ。CD。何十枚かもっているうちの何枚かをならべました。300曲を超える作品をもつシンガーソングライターといえばもうわかりましたか。

その人は55年前、八王子の荒井呉服店で生まれました。そうユーミンこと松任谷由実様です。デビュー以来もう40年近く聴き続けていますが、飽きることはありません。特によく聴くのは「DESTINY」、「埠頭を渡る風」、「カンナ八号線」です。余談ですがファン倶楽部の行事で好きな歌ベストテンを選んだときの、1から3位と完全に一致し、なんだかいい気分でした。

2009年01月19日 23:01 [プライベート]

1月18日

[未分類]

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1月18日は何の日でしょう。40年前、昭和44年の1月18日といえば、思い当たる人が何人かいるかもしれません。

東大の安田講堂を封鎖していた学生さん達が、機動隊など、警察官の方々の力で排除されたのが、この日です。当時私は高校三年生で、東大入試がなくなる可能性が高まる中での出来事でした。テレビで刻々と伝えられる「時計台放送」や加藤総長代行の姿が今も記憶に蘇ります。受験生にとって、目標としていた入学試験がなくなるということは、大事件であり、私もそうですが、人生の転機になった方も少なくないでしょう。

当時18歳の高校生であった私も今人生の半ばを過ぎておりますが、あの日の鮮烈な思いを忘れず、もうひと頑張りしようと考えるのは欲張りでしょうか。

脈絡がないと思われるかもしれませんが、当時の愛読書「舞姫」(森鴎外)、「されど我らが日々」(柴田翔)の評論を含めて何年か先に書いてみたいと思っております。

写真は三四郎池越しにみた安田講堂です。40年前より木が茂ってよく見にくくなっているのも時の流れを感じさせます。

2009年01月18日 23:43 [未分類]

芸術と文化

[プライベート]

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この年末年始、午前は外来、午後は手術、夜は芸術というサイクルがよく回っていました。その締めくくりに、今日は上野の東京文化会館でレニングラード国立バレエ「眠りの森の美女」(作曲チャイコフスキー)を観まして、期待した以上の出来栄えに、大感激しました。

芸術のある文化生活は心を豊かにして元気付けてくれますね。私にとって芸は腹腔鏡。まだまだ磨いてできるだけ多くの人の役に立ちたいし、普及にも努めていきたいという思いを強く、勇気が湧いてきました。

2009年01月17日 23:59 [プライベート]

東の野

[その他]

昨日ブログに書いたように、1月15日の朝刊一面の編集手帳に「玉の緒よ」の句が載っていましたが、その何面かあとに、もう一つ懐かしい句がありました。平成万葉の旅と称して

「東(ひむがしの)の野に炎(かぎろい)の立つみえて

   かへり見すれば月傾きぬ」(柿本人麻呂)

学生時代、万葉集、古今集、新古今集を愛読していた私としては、習い憶えた歌に再会できてとても嬉しくおもった次第です。

狩の早朝、冷たい空気の中、震撼とした緊張感を感じていましたが、朝日と西の月との関係からやはり寒い季節の夜明けのようです。

月といえば、「天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山にいでし月かも」も有名ですね。『古今集』の阿(安)倍仲麻呂ですが、百人一首で人口に膾炙されています。同じ月を詠んでも万葉と古今の時代を生きた人々の感性の違いも感じませんか。

2009年01月16日 23:59 [その他]

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