院長ブログ

ねんきん特別便

[プライベート]

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今日は「ねんきん特別便」について一言。先日私のところにも年金記録のお知らせがまいりました。東大病院に始まり都立大塚と長野日赤が各一年ほどで空白のあるはずはないと思いつつ、封を開くと、研修医の昭和51年を初め、空白が数箇所も!社会保険庁に相談にいく時間もとれず、困っているところです。今日は思い切って専用ダイヤルに電話しましたが、「ただいまの時間は大変電話が込み合っています」のアナウンスが空しく流れるだけで、目的を達せませんでした。

皆さんも老後に備えて、年金記録には油断なく。

写真は年金手帳です。抱えているのはブルドックの妊婦さん。お腹が大きいのがわかりますか。左右は産科医と助産師さんです。

2008年06月25日 23:57 [プライベート]

子宮内膜症

[医療・医学など]

子宮内膜症は昔はまれな疾患といわれていました。最近では生殖年齢の女性の5-10%に見られ、不妊症とも関係し、若い人にも少なくなく、大きな問題となっています。

腹腔鏡下手術で治療することができるので、大勢の患者さんを診させてもらっています。今日も進行した4期子宮内膜症の腹腔鏡下手術でしたが、出血も少なくよい手術ができてホッとしているところです。

少年写真新聞に掲載されました。

2008年06月24日 23:57 [医療・医学など]

子宮筋腫

[医療・医学など]

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子宮筋腫は女性の3人に1人はもっていると言われるくらい、多いものです。一昔前は筋腫は40代後半の女性が多く煩い、子宮全摘手術がよくおこなわれてきました。ところが、最近では、子宮筋腫の好発年齢も低下傾向にある中、いざ妊娠しようという時に子宮筋腫が発見されることが大変増えてきているように思います。また逆に、妊娠出産が子宮筋腫発生のリスクを下げるという報告もありますので、妊娠や出産年令があがれば、その前に子宮筋腫ができてくるということもありえます。子宮筋腫はアラウンドフォーティーあるいは不妊症と関連した疾患にシフトしつつあるということもできます。

子宮筋腫の保存手術(筋腫だけ切り取る筋腫核出術)にも腹腔鏡下手術が応用されます。私は、1キログラム、2キログラムまで大きくなった子宮筋腫の核出手術には腹腔鏡を利用した腹腔鏡補助下筋腫核出術をおこなっています。今日も若手医師に手術のコツを教えながら、実施しました。実は15年ほど前に考え付き、学会でも発表したものです。この手術、発案者は私であることを知る人は多くないかもしれませんが、徐々に普及してきており、独り微笑んでいます。

写真は子宮筋腫のMRI画像です。それほど大きくはありませんが、丸く骨盤の中を占拠しています。

2008年06月23日 23:53 [医療・医学など]

新 医 師 臨 床 研 修 制 度

[山王病院・国福大]

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本制度は2004年から幅広い分野における基本的臨床能力を習得することを目標に導入され、初期研修では1年目に内科・外科をローテートし、2年目に必修科〔小児科、産婦人科、精神科及び地域保健・医療〕と選択科とをローテートします。その後の専門研修で志望する科に所属して, その専門領域における研修を行うようになりました。

私の所属する国際医療福祉大学・高邦会グループでは、30ほどの関連医療福祉施設のうち9施設で、後期臨床研修医の募集をしております。当グループの後期臨床研修は、各施設において受けるとともに、専門科別に、グループ内の複数の病院・施設にまたがって受けることができ、日本でも有数の特色ある病院において、各分野の第一人者である専門医等が指導にあたるという特色があります。興味のある医学生、あるいは初期研修生はぜひお気軽にご相談ください。http://hpnetwork.iuhw.ac.jp/tokusyoku.html

山王病院の産婦人科・リプロダクションセンターでも、産科や不妊治療、内視鏡手術を中心に後期臨床研修の場を提供していきたいと思っています。近接して来年には再開する山王メディカルプラザの腫瘍部門とも協力して、理想的な産婦人科教育を実施するのが私の夢です。今日は数名の初期研修中の医師が見学にみえたので、今後はしっかりしたカリキュラムを作って対応したいと考えた次第です。

2008年06月22日 21:09 [山王病院・国福大]

卵巣奇形腫

[医療・医学など]

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手塚治虫氏の医療を題材とした「ブラックジャック」にピノコというキャラクターがでてきます。卵巣奇形腫の手術をしたブラックジャックが腫瘍の部分・部分をつなぎ合わせてピノコを作った設定になっています。実際にはヒトをつくることはできませんが、奇形腫には皮膚、骨、歯、目、髪など様々な組織が含まれています。なぜできるか不思議に思いませんか。詳しい説明は抜きにして、卵巣の中にある、卵子がかってに分裂して様々な組織を発生させるのです。医学的には単為発生といいます。

卵巣奇形腫はけっして稀なものではありません。今日の手術も腹腔鏡下に奇形腫を摘出するものでした。奇形腫で思い出すのは、私が研修医の時、病棟医長の水口先生が奇形腫は卵巣摘出でなく、卵巣を残し、温存する核出手術をすべきだと指導くださったことです。その後30年以上その教えを守り、後輩にも指導しています。医学も日進月歩で、私が一つ付け加えたのは、腹腔鏡下手術ですべきだということです。日本産科婦人科内視鏡学会の理事長という立場にもあり、腹腔鏡の普及には努めておりますが、まだ道半ばという感もあります。

このブログをご覧の皆様には、卵巣奇形腫などの良性卵巣腫瘍には卵巣を温存する核出手術を腹腔鏡下におこなうことができるということを記憶にとどめ、なにかの節にはご友人にもお教え頂き、腹腔鏡下手術の普及にご協力頂ければ幸いです。写真は手術風景、皆がモニター画面に集中しています。

2008年06月21日 23:44 [医療・医学など]

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