院長ブログ

「逃亡者」

[医療・医学など]

子どもの頃「逃亡者」というアメリカの連続テレビドラマがありました。最近では、ハリソン・フォードを主役にしたハリウッド映画のリメイク版が話題を呼びましたから、ご記憶の方も多いと思います。

医師である主人公(確かデビット・ジャンセン演じるリチャード・キンブル)が無実の罪を着せられ、心ならずも逃亡者として、執拗な追っ手から逃げ回る、というストーリーでした。追いつめられながらも、主人公には医師としての義務感や正義感が習い性となっていて、より危険な目に遭いそうになるというのが毎回の山場だったのです。病気の人を救うためには、自分の素性が分かってしまうことも覚悟で医師として全力を尽くすのをハラハラとしてみていたものでした。

医師は患者さんのためによかれとベストを尽くすのが当たり前です。先日前置癒着胎盤の患者さんの手術にあたり、大変残念な結果になり、逮捕、起訴された産婦人科医の判決がでました。患者さんのご冥福をお祈りし、哀悼の意をささげたいと思います。担当医はしかし、患者さんの子宮を温存すべく最善を尽くされたと思われます。本件が有罪になっていたなら、困難かもしれない子宮の温存をはかるより、さっさと子宮を摘出したほうが医師にとっても安全な対応だと考える人もでてきたかもしれません。

リチャード・キンブルの喩えはよくないかもしれませんが、医師の習性として自分の安全より、患者さんにとってベストな治療を模索するからこそ、自分の仕事に誇りをもってあたれるのだと信じます。その意味でも、今回の判決が無罪であったことにホッとしますし、はやく無罪が確定してくれることを切望します。

2008年08月22日 23:45 [医療・医学など]

生殖医療の難しさ

[医療・医学など]

生殖医療に携わって何十年もたちますが、いつもその難しさをかみ締めています。

妊娠の成立には卵子、精子、卵管と子宮が必須と考えられてきました。体外受精は卵管がなくとも妊娠を可能にしました。その応用は卵子提供、精子提供、子宮提供(代理懐胎)という問題を提起しています。

もう一つは生殖医療を必要とする方々は基本的には健康で通常の意味では病気を患っているわけではありません。健やかに社会生活を送られているクライアントの子どもをもちたいという気持ちになかなか答えられない時が、医師として一番辛い時かもしれません。

2008年08月11日 23:59 [医療・医学など]

エストロゲン依存性疾患

[医療・医学など]

エストロゲン依存性疾患というと耳慣れないかもしれませんが、子宮筋腫や子宮内膜症などエストロゲン=月経に関係した女性の病気です。エストロゲン依存性疾患が増加しているのは日本だけでなく、文明国に共通した問題です。一人っ子政策をとる中国でもその傾向が著明なことは、中国で腹腔鏡手術をするときにも感じます。

今週月曜から木曜の今日まで山王病院で、毎日腹腔鏡手術をしましたが、4人の患者さんすべて子宮筋腫をおもちでした。同時に皆さん卵巣嚢腫も合併しておられ、そのうち少なくとも3人はチョコレート嚢腫(子宮内膜症)でした。以前ブログでリプロダクティブヘルス・ライツに触れました。エストロゲン依存性疾患は不妊の原因になることも多く、早期の対応が必要になります。最近山王病院でも手術患者さんが、増加しておりますが、待ち時間を短く保つために努力しておりますので、お心当たりの方は、ご心配、ご遠慮なく受診ください。

2008年08月07日 23:59 [医療・医学など]

連載進行中

[医療・医学など]

「産科と婦人科」という医学系月刊雑誌に腹腔鏡下手術の手技・手術を連載で書かせて頂くことになりました。研修医や入門者にも分かりやすい図解付のシリーズで12回つまり1年間の連載ものです。毎日おこなっている腹腔鏡のことだからサラサラといくと思い引き受けたのですが、外来、手術、出産に明け暮れているうちに、締め切りを過ぎて、編集の方に御迷惑をかけることになってしまいました。今日は第一回分の最終校正と、第二回分の締め切り日。校正はなんとか済みましたが、原稿の仕上げはまだまだ。明日の朝までには完成しないと、雑誌にアナがあいてしまいます。ブログで一息、これから頑張ります。

2008年07月30日 01:01 [医療・医学など]

会・会・会・会・会

[医療・医学など]

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今日は会議に明け暮れた。Reproductive Medicine and Biologyは生殖医学界が刊行する英文誌です。投稿された論文は審査過程を経ますが、それをOn Line化するための編集会議に出席しました。午後は生殖医学系の研究会、所属する港区医師会の総会、山王病院の会議と会議と移動の繰り返しで、早朝の宇都宮と比べて東京の暑いことには閉口しました。

締めくくりは、友人の教授就任祝賀会で、祝辞にも述べたのですが、長年苦楽を共にした君がプロモートされるのは嬉しいことです。ますます活躍されますように。

その後には、来週にせまった内視鏡学会の打ち合わせが急遽はいり、いつもと多少違った一日になりました。

2008年07月26日 23:39 [医療・医学など]

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