女性の病気 | 子宮の病気について
子宮筋腫について
子宮筋腫は女性の3人に1人はもっていると言われるくらい、多いものです。そもそも、子宮は伸び縮みできる筋肉からできていますが、子宮筋腫は子宮にで
きる筋肉のこぶということができます。子宮内膜症(後出)等と同じで、月経に関係したいわゆるエストロゲン依存性疾患といわれるものです。
一昔前は筋腫は40代の女性が多く煩い、子宮全摘手術がよくおこなわれてきました。ところが、最近では、月経が始まる初経年齢が低下しエストロゲン依存 性疾患の子宮筋腫の好発年齢も低下傾向にある中、いざ妊娠しようという時に子宮筋腫が発見されることが大変増えてきているように思います。また逆に、妊娠
出産が子宮筋腫発生のリスクを下げるという報告もありますので、妊娠や出産年令があがれば、その前に子宮筋腫ができてくるということもおこります。ですか ら、子宮筋腫は20代30代の女性の病気にシフトしつつあるということもできます。
子宮筋腫はできる場所によって粘膜下筋腫と筋層内およびしょう膜下筋腫に分類されます。粘膜下筋腫に対しては子宮鏡下手術による核出術が適用されます。 従来開腹でおこなわれた後者の根治手術(子宮全摘術)と保存手術(筋腫だけ切り取る筋腫核出術)も腹腔鏡下手術が応用されます。後半で詳しくお話します。