女性の病気 | 卵巣の病気について

卵巣嚢腫について

卵巣が腫れる場合、卵巣嚢腫と卵巣がん、そしてもう一つ、黄体嚢腫があります。黄体嚢腫は排卵でできた黄体が一時的に腫れるだけですので、経過をみれば、縮ます。手術をしてはいけません。卵巣嚢腫は腫瘍なので、なくなりません。放置すると、捻れたり(卵巣嚢腫茎捻転)をおこすことや、破裂することがあり、ある程度大きくなったら手術します。 卵巣嚢腫の手術術式には卵巣の機能を温存する嚢腫核出術と附属器(卵巣+卵管)切除術があります。ともに腹腔鏡下で実施されますが、手術としては比較的容易で難度分類ではレベルIないしIIです。嚢腫核出術、附属器切除術のどちらを選択するかにあたっては、年令・挙児希望の有無などを考慮したインフォームドコンセントが大切です。また生理的黄体嚢腫のように自然に消える嚢腫もありますので、手術の必要な嚢腫かどうか、術前に一定期間の経過観察をおこないます。また超音波、CT、MRI等の画像診断で良性と悪性(がん)の区別をします。CA125、CA199等の腫瘍マーカーも参考になります。 最終診断は、切除した腫瘍を顕微鏡でみないとわかりません。手術をしてみないと、悪性でないことがわからないこともあります。

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