腹腔鏡下手術 | 腹腔鏡下手術について

腹腔鏡下手術にもリスクがあります

腹腔鏡下手術は、腹腔鏡によってお腹のようすが拡大されてテレビ画面に映しだされ、術者はその画面を観察しながら細心の注意を払い手術操作を行ないます。レーザーを用いたり、使用する操作鉗子も電気メス仕立てになっていたりと、最新の工夫がなされています。したがって、より精密で繊細な手術ができるわけですが、リスクがまったく伴わない手術はありません。次のような状況がおこりえることもご承知おきください。

ケース1 輸血が必要になることもあります

実際に、腹腔鏡下手術で輸血をした例は、100件に1件もない程度ですので、あまりご心配にはおよびませんが、腹腔鏡下手術であるからといっても、輸血は絶対にしないですむというわけではありません。臓器を切開したり切断したりするわけですから、手術につきものの出血がゼロというわけでもありません。腹腔鏡下手術であれ開腹手術であれ、主治医が輸血が必要と判断した場合には、輪血を実施することになります。

ケース2 術後の経過観察や適切な処置が必要になる場合もあります

婦人科手術は主に子宮、卵巣、卵管などの臓器を対象としますが、骨盤内にはその他にぼうこう、尿管、直腸などの重要な臓器があります。特にこれらの臓器と子宮、卵巣、卵管が癒着を形成している時は、手術の難度があがります。このような場合、開腹手術でもまれに関連臓器を傷つけてしまうことがあり、術後の経過観察や適切な処置が必要になることもあります。腹腔鏡下手術は、癒着を剥がす処置などには十分対応できますが、開腹手術と同じように経過観察や適切な処置が必要になることもあります。

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